模型製作記録 鉋木の机上から
◆GM・東急8000系製作記①◆
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●まえがき

本記事は、自身3作目となるグリーンマックスエコノミーキット「418A・418B 東急8500系」を使用した、東急8000系の製作記録です。
東急沿線で生まれ育った鉋木が、幼少期によく見た&乗ったのが東急8000系でした。 今回は中でも最もなじみ深い、東横線の歌舞伎塗り編成を製作します。
8500系キットをベースとするため細部は実車と異なりますが、出来る限り再現度を高めていこうと思います。
今回も基本事項はやや駆け足の記載としますので、板キットの基本的な作り方は京急2000の記事も合わせてご覧下さい。

目次
購入~車体塗装(このページ)
床下製作~完成(GM・東急8000系製作記②

●購入


こちらが最初に用意したパーツ一式です。
8500の基本セットと増結セット1つずつ、指定の台車・パンタグラフ・動力車床下のほか、今回はBONAやトレジャータウン製の金属パーツをいくつか用意しました(コアレス動力については後述)。
例によってセットの床下機器は使い物にならないので、完成品8500系の床下をGMストアで大量購入。
さらに、このキットは前面が側面と同様の塩ビ板仕様なので、GMストアで売っているはめ込みガラスも購入しました。

●プロトタイプについて
東急8000系は製造年次によって細かな形態差異が多く、キットをストレートに組んで再現できる編成はほとんどありません。
そんな中、今回プロトタイプに選んだのが8021F。
この編成、8両編成で唯一屋根上のランボード形状が全車同じで、キットの屋根から弄る必要がないという大変都合のいい編成なのです。
また、8021Fは8000系の中で最初に更新された編成であり、方向幕が幕式のまま残されています。

※プロトタイプの選定に辺り、根岸旭台鉄道研究所・東急8000系列研究室様を始め、多くのHPを参考にさせていただきました。御礼申し上げます。

●洗浄・切り出し

パーツを洗ってから切り出します。
前回、前々回と4両編成でしたが、今回はその倍。結構大変です。
例によってコアレス動力を組み込む車両は側面裏のリブを削り取っておきます。


屋根の中には成形不良のせいか、最初からランナーから切り離されている&欠けているものがありました。パテで簡単に修正できますが、要注意です。


中間車の妻面は梯子と誘導無線のあるもの(8500用)を使用せず、足りない分は梯子と誘導無線を削って使用しました。


クーラーは切削後に削りカスが溝に残りましたが、ここでは洗浄用に買ったもののあまり使用していなかった超音波洗浄(安物)が役立ちました。

●パーツ取り付け下準備・屋根上簡易パイピング

クーラーの取付穴は基本的にガイドに沿って開けますが、8000の場合は先頭車運転台側のみガイドと位置が違うので要注意。
この辺りは実写のサイドビュー(伊豆急8000だとネットに沢山あります)を参考にしましょう。 なお私は間違えた。


今回は前面をリアルに作り込むべく、金属製のシールドビーム前照灯(トレジャータウン製・品番TTP161-61)を使用します。
既設の前照灯の上から穴を開け、表面をヤスリで整えました。この時点では穴あけのみで、接着はしません。


クロスポイントの前面窓のはめ込みを確認。左右の窓は上下の窓枠を軽く削りました。


この窓パーツにはワイパーのモールドがないので、別パーツ(BONA FIDE PRODUCT製・品番P059)を取り付けます。
こちらもこの時点では穴あけのみ。0.3mmのドリル刃なんて初めて使ったぞ……。


8021Fを再現する上で外せないのが、先頭車屋根上のアンテナから伸びる配管。
今回は簡易的なパイピングで再現します。
屋根に0.5mmの穴を開けて0.2mmのポリウレタン銅線を通し、L字に曲げた0.3mmのCライン(真鍮線)を縛り付けました。


いい感じに3次車であることを主張する要素になりました。
なお、クーラーは別で塗るので接着していません(アンテナは接着しています)。

●箱組~サフ吹き

箱組~サフ吹きはいつも通りですが、このキットはパーツの噛み合いが少し悪いように感じました。
また、コルゲートが邪魔で側面の合わせ目消しもやりにくいです。


先頭車は金属配管部分にメタルプライマー改を吹いてからサフを吹いています。
なお、今回はサフ1200→必要なら再度切削→サフ1500という流れで仕上げました。
余談ですが、この辺りで架空鉄道製作に専念するため、4か月ほど放置期間を挟んでいます。

●車体塗装

まず帯色の赤を吹きます。今回はクレオスのC68・モンザレッドを使用しました。


次に赤帯を1.5mm幅のマステでマスキングし、クレオスのSM204・スーパーステンレス2を吹きます。綺麗な金属色に仕上がるいい塗料です。


ここでインレタ(トレジャータウン製・品番TTL803-05)を貼ります。台座が別なのでちょっとめんどくさい。


半光沢のクリアラッカーで仕上げます。
スーパーステンレス2ではかなりギラギラの金属色になりますが、半光沢クリアにより少し落ち着いた光沢となります(この辺は個人の好みによる)。
銀塗装は車両間で光沢を統一するのに苦労し、何度かやり直しました。


先頭車の赤マスキングはこんな感じ。前面の縦帯は1mm幅のマステを少しずらして貼り、約1.3mm幅くらいにします。
傍に写っているのは、試作した8500系の歌舞伎塗り前面。


マステを剥がすとこんな感じ。


ここから中央の黒を吹くため再度マスキングし、


キャラクターブラックを吹きます。やっぱり歌舞伎塗りはかっこいいね。


屋根はクレオスC362・オーシャングレーを使用し、濃度を濃いめにする&エアブラシを小刻みに動かすことで、わざとザラつきが出るように仕上げました。
屋根の車端部は0.4mmのマステを使用しています。
なお、このキットはホロ部分の突出が大きいため、今回はこれをホロに見立てて同じくオーシャングレーで塗装しました。

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